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陰性荷電膜に血液が接触すると?

こんにちは、あきです。

透析膜にはAN-69膜という積層型ダイアライザーがあります。

この透析膜は電位がマイナスに傾いている、いわゆる陰性荷電膜と呼ばれています。

この陰性荷電膜を使って透析を行う(血液と接触させる)と、ブラジキニンという物質が産生されます。




bura.png

陰性荷電膜と血液が接触することによって血液凝固系の内因系が活性化されます。

→『血液凝固の機序

第Ⅻ因子が活性化され、血漿プレカリクレインに作用しカリクレインを産生します。
さらにカリクレインは高分子キニノーゲンを選択的に分解しブラジキニンを産生させます。

このブラジキニンは血管を拡張させる作用を持っています。
血管が拡張されることで血圧が下がります。ですが下肢の血管が拡張されることで下肢血流が改善され、重症下肢虚血等の症状改善にも期待されています。
→『重症下肢虚血とは?
LDLコレステロール吸着なんかもこの作用を用いて血流改善を狙っています。




このブラジキニン、本来であれば血中キニナーゼⅡ(アンギオテンシン変換酵素)およびキニナーゼⅠにより不活化されます。
その速度たるや素早いもので、血中半減期は約17秒。17秒ほどで半分が失活します。
よってブラジキニンが産生されても過度に血管が拡張されることは起こらないのです。
陰性荷電膜を使用した血液透析ではいい感じに血管が拡張し、おいしいところだけをつまめる作用なのです。


降圧薬の中にアンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACEブロッカー)というお薬があります。
これはアンギオテンシン変換酵素を阻害し、血圧を下げるのですが、アンギオテンシン変換酵素を阻害することでブラジキニンが不活化されないということが起こってしまいます。
ACE.png


それにより体内にブラジキニンが貯留され、過度に血管が拡張。
結果血圧が急激に低下し、ショックを起こす。
といったことが起こります。なのでLDL吸着や積層型を使用した血液浄化療法では『ACEブロッカーは禁忌』なんですね。

覚えておいて損はないと思います。


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